催眠術で推しに会った

f:id:nubatamanoyoru:20210817151617j:plain※2020年8月24にnoteで公開した内容です。


ハマりました。THE RAMPAGE from EXILE TRIBE。LIVE ONLINEという7月頭の配信ライブを見て「え?かっこいい??」となり、「え?すき???」となりそこからは早かった。鑑賞後1~2週間で「山彰(やましょう)」しか言わないbotになりました。

はじめて年下の推しが出来ました。パフォーマーの山彰こと山本彰吾さん(24)です。身長165センチほどで小柄なんですけど、すっごく楽しそうに踊る子で、見ててドキドキわくわくする。

サイコパスとかドSとかランペの頭脳とか岡山のテクニカル桃太郎とか言われててバッキバキにかっこいいんだけど、ちょっと抜けてるところもあってそこも可愛い。全部かっこいい&かわいい。山彰が笑顔で踊ってたら「うわ~~よかったね~~」って嬉しくなる。めっちゃすき。大好き。彼が生きてる世界に私生きてる。LOVE DREAM HAPPINESS。毎日幸せ。

最初は戸惑いました。私ずっと年上好きだし、年下の推しは初めてだし。でも好きという気持ちは止められないので、とりあえずネットを漁ります。各種SNSを見倒します。好きが募ります。課金した人だけが見られる動画配信プラットフォーム「CL」(旧LDH TV)の番組を観始めます。もう本当いろんな推しの顔が見れて嬉しい。ありがとうCL。

そこで出会ったのが、ランペのバラエティ番組『ガチTV』の企画、「催眠術にガチ挑戦!」です。“閃光の催眠術師”という十文字幻斎さんにランペの一部メンバーが催眠術にかけられるというもの。

山彰さんは“かからなさそう”枠でMCとして参加していました。でも山彰さん含め、ランペ全員かかってた。催眠術にかけられて手も足動かなくなる。山彰さんはまさかの、違う人が催眠術をかけられているのに自分がくらってしまう“もらい催眠”もかけられ、声が出せなくなってしまいます。

ほかにも「EXILE」が言えなくなる、無防備な表情で眠りに落ちてしまう、20年間食べられなかった死ぬほど苦手なトマトを「フルーツじゃん」って食べられるようになるetc……

意味がわからなかったです。

「え、あのランペの頭脳と言われる山彰さんがこんなになってしまうん?」とか「三次元推してて、推しが声奪われるとかあるか?」とか「そんな無防備な表情アーカイブ残して大丈夫?」とか「いや声奪われるとか人魚姫か?」とか「どんな顔もかわいいな?」とか。


本当意味わかんなくて、「どうして推しがああなったのか知りたい」「あわよくば催眠術をかけたい」と催眠術とかメンタリズムとかの本を読んでたら、同じく催眠回観た友人(Qさん)が

「ランペに催眠術をかけた人が『たのしい催眠の会』やってるみたいだよ!」

って誘ってくれました。行って来ました。彼女もCL催眠回を観ています。私はCL視聴~催眠の会当日まで3週間でした。オタクの行動力。

Qさんもランペ好きなので、二人で「ランペとおなじのやつかけてもらえるかな?」「ていうかかかるかな?」とかいいながら参加です。ワクワクです。都内某所、換気のいい広い部屋で全員マスク着用、アルコール消毒設置などが行われた上での開催でした。

参加者は20人ほど、女性は7人ほど。新規は私たち含め7人? 参加者は「催眠術をかけたい」人から「かけられたい」人、「みるだけ」の人まで。会は計5時間。会の時間が長いのは、幻斎さん曰く、最初はかからなくても時間が経って最後らへんにはかかることもあるからだそうです。

催眠術はコミュニケーションだから嫌いな人からはかからない、“本当にかかりたくない”と思えばかからないとのこと。催眠術は強制的なものではなく、かけて貰う人の“かかりたい”と思う気持ちが根底にないとできないとか。

内容はフリータイム→幻斎さん直伝!初心者講習→フリータイム。

ざっくりと説明すると、最初のフリータイムは幻斎さん以外の術士さんがメインで、手が動かなくなる、立てなくなるといった比較的簡単な催眠術をかけてもらいます。後半は幻斎さんがなんかヤバい催眠をかけてくれます。

※ここからは私もわりと頭がふわふわなので雰囲気で楽しんでいただけたら幸いです。あんまり覚えてないっていうか夢だったような気もする。

最初2~3人の方(術士さんというの?)に”手が開かなくなる”とか”腕が動かなくなる”とかの催眠術かけてもらったんですが、私は一つを除けば「……あ、動かせるわ」という感じ。一方、Qさんは大方「え!? 動かない!! なんで!?」です。あんまりピンときていない身としては、いいな~~~!!!って感じです。

その後、Qさんはガンガン催眠術をかけられる。おでこが壁に引き寄せられる、幻斎さんのトレードマークの赤髪を見ると笑いだしてしまう、つられて手をぐるぐる回しだす、声が出せなくなる、自分の名前がわからなくなる、自分の名前を別の名前だと思ってしまう、体感温度が急激に上がる、下がる などなど。

これがハイスピードでぎゅんぎゅん催眠かけられてるわけで、終わったときにはQさんは「ジェットコースター乗ってたみたい」とのこと。汗だくだったし顔真っ赤でした。いいなー私もかけてほしいなーと思ったけど、

「あなたにかけずに友人にかけることで、あなたは術にかかりたくなるでしょ?」

とのこと。そりゃそうですよ。フラストレーションたまりまくりですよ。ガンガンにランペと同じ催眠かかってるQさんのことめっちゃ羨ましいもん。

そんな中、友人は「目の前にいる人が推しに見える催眠」をかけてもらうことに。CLの催眠回未公開集で、メンバーの子(昂秀くん)が別のメンバーの子(翔平さん)を見て「ヒロさん!」って思うやつです。

目の前に推しが見える催眠です。

……そんなのあるか?

でも幻斎さんは「目の前に長谷川慎くんがいるよ」って言うし、目の前は私なのにQさん(まこっちゃん推し)はキャーキャー言ってる。なんだこれ。めっちゃかわいいな。推しを前にして何もできなくなるQさん愛しい。

幻斎さん「慎くんに何か言いたいことは?」
Qさん「……好きです」
私「ありがとう」(Qさんをハグする)
Qさん「キャーーー!!!」

Qさんの中で私は慎くんになっていました。やべえ。(後々本人に聞いたら「途中から醒めて本人じゃないって分かってた」って言ってました。でもキャーキャー言ってたよあなた)

…………え、いいな!!!

私ランペは配信とかDVDとかでしか見てないから山彰さん生で見たことないんですよ。コロナ禍の7月にハマったからライブすら行ったことない新参者なんですよ。生の推し? 超見たいに決まってんじゃん。

そこから意味わからんほど術にかかるようになりました。手動かない、足動かない、力抜けるって言われたら力入らない。これが”自らかかりたいという意思”……! ていうかめちゃくちゃ気持ちいいんですよね。すごく疲れた日に温泉入ってマッサージ受けてほろほろにほぐされた感じ。涼しい朝に二度寝する感じ。すんごい気持ちいい。

「目が覚めたら目の前に立っている人が山彰に見えます。3、2、1」

瞬間、この人のいうことは本当だろうと思う反面、「そんなことあるか!」が同じくらい湧く。目を開けようとすると、開けられないんです。目の前にすごい尊い人がいるように感じて、恥ずかしくて見ることができない。

「いやいや嘘でしょ?」って思うんだけど、めちゃくちゃ心臓ばくばく言うし顔も耳も熱いし、あ、本当に推しがいるんだ……いやいや嘘でしょ? どうしよう前向けない、ってうつむいて目を開けると、そこにスキニー履いた脚が見えて、

「え!? 山彰の脚じゃん!!!」

そう思うと本当に顔が見れない。恥ずかしい。だってめっちゃ好きな人ですよ。今わたし汗ダックダクだし、好きすぎて見れない。直視できない。あとちょっと顔を見て(山彰じゃないじゃん……)ってなるかもしれないのが怖い。でも目の前にいる人はめっちゃ尊くてキラキラしてる……。

そんな葛藤をしていたら、目の前の人は「大丈夫?」って顔を覗き込むように言ってきます。ヒッッッ!!!近ッッッッッ!!! 「握手とかしなくていいの?」 えっちょっと強気な感じでくるの山彰さんじゃん? てかこれずっと山活で聴いてる声……え……?

まじで恥ずかしくて体ねじって椅子にうずくまってました。幻斎さんが「せっかく山彰が来てくれたのに握手しなくていいの?」と言うので、恐る恐る手を伸ばします。触れます。うわ好き大好き尊い無理めっちゃ恥ずかしい顔が熱い無理死ぬ。相変わらず顔は見れません。

そして立たされ、何が起こるのかと思ったら、ぎゅっと抱きしめられました。

は?????

秒で奇声発して床に崩れ落ちました。そこで催眠を解かれて終了。めちゃくちゃ身体が熱い。汗ダックダク。だってさっきまで目の前に推し?がいた……? え、あれ推し? 夢……? そうじゃん私もQさんを抱きしめたじゃん……。

その後ずっとぐだっとしてました。ライブ3時間飛び跳ねてバクステ当たって帰りの電車で「夢……?」ってしてる感じです。ランペのライブ行ったことないしバクステ当たったことないけど。なんかそれほど臨場感のある幻覚? 妄想の具現? が目の前にありました。

解かれた後は明確に(山彰じゃなかった)と分かるんですけど、夢だとしても彼が目の前にいたという嬉しさがあると同じくらい、めっっっっっちゃくちゃ寂しかったです。もう目の前に山彰いないんだ……元からいなかったんですけど……喪失感……。でも会えて嬉しい“感覚”が残ってる。会ったことないけど。なにこれ……。

その後も度々「山彰さん」の催眠をかけられ、「山彰さん」と近いテーブルに座ったり「山彰さん」の歌声を聞いたりしました。そのたび椅子にうずくまってました。推しが近くにいるのに耐えられなくて。

最初全然かからなかったのに、たとえ幻覚でも推しが見たいという気持ちが強すぎて最終的にめちゃくちゃかかるようになりました。オタク、よく推しの妄想をしては「強めの幻覚見た」っていうじゃないですか。私マジで感じた。強めの幻覚見た。あった。居た。

会自体はすごく和やかに、かけつかけられつつという感じでやっていました。参加費3000円でした。最初安くて逆に怖かったんですけど、推しの幻覚見せてもらっても追加料金とかはなかったです。毎月第4日曜に開催しているとのこと。ただやはり女性の中には「男性がいるのはちょっと……」という人もいるかと。そういう方のために10月10日、東京で女子だけの催眠の会(幻斎さんのみ男性)も行われるとか。公式HPやツイッターなどご確認ください。

寝たら山彰さん(の幻覚)の感覚が消えそうで怖いので書きました。すごく眠い。でも興奮を書き留めたかった。マジで幻覚ですよ。実際街で山彰さんいても私は声をかけることすらできないし、ライブで前通られても絶句です。

「めっちゃいい夢見た~!」とも思うし、未だに(…………え???)と思います。実際、推しに「触れる」なんて考えられないじゃないですか。完全に頭がバグです。だって目の前にいたし触れたじゃん……? ある種オタクにとっては「用法用量をお守りください」案件だと思いました。楽しかったです。

推しのライブに行ったら「人間絶対いつか死ぬじゃん……」と思い至って、推せるときに全力で推そうと決意した話

※2018年10月25日にnoteで公開した内容です。


Hiroomi Tosaka Live Tour 2018「FULL MOON」10/24@横浜アリーナ行ってきました。

三代目さんのライブは映像でしか観たことなくて、初生臣(そしてソロ参戦)(でも臣くんもソロなのでお揃いだね!)だったんですけど……超~~~~~よかったです。

私、登坂広臣氏が好きなんですけど、ちょっと神聖視しているフシがありまして。いやまずあの造形、神がつくり給いし生き物でしょ。マジで開演して彼がステージに立つまで、

(もしかしたら登坂広臣は生身ではなく3Dホログラムで出てくるのではないか)
(アーティストの都合上、月より生中継!とか言われても納得する)
(もはや「登坂広臣神隠しにあったので今日のコンサートは中止です」って言われた方が安心する)

と思うくらい、同じ世界線にいるとは思ってなかったです。でも今回、横アリにいって、彼は神様ではなくひとりのアーティストで、人間であるんだなあと実感しました。それだけ密度の濃い2時間半でした。


※以下、ネタバレです(主観バリバリなので違ってたらすみません)。


まずオープニング映像(途中、幕間にも続きが少しずつ観られる)が、フェチズムの塊。

・煙草の紫煙を吐き出す登坂広臣
・引き締まった身体にシャツを羽織る登坂広臣
・スパイ映画でありがちのバッテンサスペンダーみたいな武器バッグ的なものを装着する登坂広臣
・壁の写真にナイフを投げつける登坂広臣
・赤外線レーダー式のセキュリティをスマホで解除する登坂広臣氏etc…

好きでしかないでしょこんなの。この映像が怒涛の展開すぎて、終演後に完結したとき拍手が沸き上がったほどでした。本当にすごかった。はやく円盤出してほしい。

『FULL MOON』が始まったとき、スモークの中をバブリーな毛皮コート着た登坂広臣氏が出てきて、歌ってて、「うわ~~~~本当に生きてる~~~~~!!!!」という得も言われぬ興奮であわや泣くところでした。

次が『CHAIN BREAKER』で追い打ちをかける登坂広臣。もう登坂広臣登坂広臣してて最高だった……いや全編に渡って登坂広臣登坂広臣なので最高なんですけど、彼がにっこり笑ったら世界は平和になるのではとか思うくらいやばかった。

キリがないので印象的だったところを思い出しながら書いていきます。

▼『EGO』


女性ダンサーさんとの絡みがあったんですけど、本当に恋人同士みたいできゅんきゅんしました。美人(登坂広臣氏)の隣には美女がいてほしい。彼女を抱きしめるとき、スクリーンに綺麗なお顔が映って舌をペロってしたのが本当にヤバかった。最後彼女を抱きしめて、不敵に笑ってカメラに手を当ててカットアウトしたやつで周りの女の子みんな死んでた。まじでライブカメラのカット割りがMVレベル。


▼『らいおんハート』『OH MY LITTLE GIRL


「ソロツアーということで、自分の歴史を振り返っていきたいと思います」と、三代目オーディション一次審査で歌った『らいおんハート』と、初めて映画(『ホットロード』)に出演するにあたって、原作者から「あなたの役は、ある歌手(尾崎豊さん)をモデルにした」といわれてめちゃくちゃその人を研究したOH MY LITTLE GIRLを。後者に関しては、

「知れば知るほど偉大な人過ぎて、『あの役をやったんだから歌ってください』と言われるんですがオファーを断っていました。でもソロだし、自分が役者をやるきっかけになった曲なので歌わせていただきます」

とのこと。「今後、この人生を歩んでいくにつれ転機になる曲は増えて行くと思う。また他にも歌えたら嬉しい」ということを言っていました。増えていくって思ってるのがまず嬉しいし、増えていってほしいしまたソロやってほしい……。


▼CRAZY四角形出演


登坂広臣氏とELLY氏がプロデュースした八木将康さんの『WANNAWANA』初ライブ。めっちゃたのしかった。まずスクリーンに地球が映されたと思ったらだんだん将康さんの顔になっていく。『EGO』で登坂氏がダンサーさんと絡んだときと同じくらいの歓声でした(私調べ)。

その後、一緒に『Share The Love』やったんですけど、将康さんをチラチラにやにや見ながらシェアハピダンスを踊る登坂氏と、途中から鶏ダンスみたいになって将康さん、最終的に鶏になった登坂氏が見られてShare The Loveって感じでした。(追記:これは高田純次さんリスペクトのダンスだったそうです/181130追記)

最終的に将康さんが次の曲前に「今日0時からMV配信です!」って宣伝して、登坂さんが「曲前にやるなよ!笑」ってつっこんでて可愛かった。登坂さんはパッと見かっこいいでしかないししっかりしてる方だと思うんだけど、こういう柔らかいころが垣間見えて本当に好き……。


▼MC


印象に残ってるのは「隆二もツアー回ってて」「ELLYが今日外国から帰国して見に来てくれてるからいい舞台にしたい」と言っていたやつ。あと「この舞台ひとつひとつを大切にしていきたい」という話もしていたのだけど、

「今日このライブが最初で最後っていう人もいるかもしれない。俺自身、これが最後のライブかもしれない」

というMCがめちゃくちゃ強く残っています。もしかしたら日程が合わなくて来れないかもしれない。「友達に連れられてきた」という人はもう来ないかもしれない。ライブに不満があった人は来ないかもしれない。そして、この世から居なくなってしまったら、もう来れない。

登坂さんのライブ、北海道2日間と名古屋1日が災害で延期になっていて、「自分ではどうすることもできなくて悔しい」と言っていて。だから、

「今日1万2000人が集まっていて、俺の人生とみんなの人生が交わったことが奇跡みたい。だからステージひとつひとつ真剣に向き合っていきたい」

という言葉に重みを感じました。そして一番ドキッとしたのが

「いつか人生が終わるとき、みんなに愛されたなあって思っていたい」

という言葉。(この前、ちょっとぼんやりしていたので意図が汲めていないかもしれませんけど、こういうこと言ってませんでした……?)

そしてこれは私が超ド級ネガティブ人間だからだと思うんですけど、すごく鬼気迫るものというか切羽詰まったというか……今にも登坂さんがいなくなってしまうのではないかと思ってしまいました。いや絶対そんなことないんだけど。

そんなMCの後に歌ったのが『END of LINE』。スクリーンに歌詞(英詩は和訳で)が映されたのですが、

「僕らが生きる日々、その最後の日はいつか来る。そう思って今から生きよう 大切なことはその日々をどう生きるか」
「このままでいたくはない、止まりたくない 間違っているかもしれないけど、それでもまだ 終わりはどこにあるんだろう 終わりって何だろう」
「僕は一歩先を行くから 見ていてほしい 自分を嫌いになってしまうかもしれないけど それでもまだ 終わりはどこにあるんだろう 終わりって何だろう」
「疲れて目を閉じる前に 歩みを止めるその前に 本当の自分を見つけたいだけ」
「終わりはどこにあるんだろう 終わりって何だろう 探し求め この世の果を」

人気絶頂グループ・三代目 J Soul Brothersのボーカルだけど、だからこそ、いつかは今の立ち位置を後輩に譲ったり、自分自身が芸能界を去ったり、この世からも去ってしまうのだという「終わり」を見ているんじゃないかなあと思わせるMCと曲で(私に限った話かもしれませんが)、「あ、いつか彼も死ぬし、私も死ぬし、ここにいる人全員死ぬ……」って漠然と思いました。

それで本編終了。アンコールで大好きな『Smile Moon Night』やってくれて嬉しかったけど、最後これまた大好きな『HEART of GOLD』なんですけど、

「誰かの笑顔にどれだけ救われたことがあるだろう 俺もそんな存在になりたいのさ」
「Because I got a heart of gold 痛くないこんなくらい」

絶対痛いよ!!!!無理しないで!!!!
って泣きそうになってました。でもやっぱり私この曲めっちゃ好きで、「失敗したってそれでも明日が来る限り You’ll never know 最後までわからない 何度もトライ それが未来」「そうだよね!!!!!」ってめっちゃペンライト振ってました。元気。

いや本当ライブ楽しかったです。シェアハピ踊ったし『HEY』で煽られて超声出したし汗だくだし。楽しかった。楽しかったんですけど、諸行無常の響ありというか、生者必滅の理をあらわすというか……人生って大体よくわかんないじゃないですか。

よかれと思ってやっても嫌がられたりとか。だからなんかもう……それが人生じゃん、生きてるんだから登坂さんも私も全員死んでいくじゃん……C’est la vieじゃん……みたいな……。えええ……みんな死ぬ……みたいな妙なモードに入ってました。

もうほんとライブはまじで楽しかったしあれ行ったら全員登坂広臣氏のこと大好きになっちゃう……ってレベルのあったか空間なんですけどそれが伝えられなくて本当に申し訳ないです。

話変わりますけど、登坂さん本当にステージ映えする人で、あれだけレーザービームに負けない人っていないんじゃないかなって思いました。あとスポットライトが月の光みたいで、公演中何度か

(登坂さんが月に帰っていく……)

という気分になっていたので、なんかすでに私のメンタルがちょっとあれだったのかもしれない。

でも、なんていうか、だからこそ好きな人は、推しは、推せるときに推せるだけ推していきたい。

もしかしたら別の推しができるかもしれない。でも、仮に推しが3000歳くらいまで生きて、そして死ぬまで好きでいられるなら、「あの頃好きだったな」じゃなくて、「ずっとずっと好きなのに!」って思っていられたら、それって推す側にとってめちゃくちゃ幸福なことなのかもしれない。だから全然死ぬの怖くないし、だってみんな死ぬし……いや死なせないけど……来年の三代目さんめっちゃ楽しみだよ……。

そもそも公演開始まで半分ネタみたいに(登坂さんが月へ帰ってしまうのでは……)って思ってたけど、実際ライブ中も(月に帰るかもしれない……)って思ってたし、今はもう「いつか月に帰る」って思ってます。だから、地球上にいるときに、推しをできるだけ応援して、「愛されてたな」って思ってほしい…………ていうかめっっっちゃ愛されてるからな……? わかってんだろ最後両手で投げキッスしてたじゃん……。まだ愛が足りないのかな、じゃあ月に帰らないでほしい…………。

▼追記(181130)

横アリ参加して居ても立ってもいられなくなって、埼玉2日間行ってきました。横アリでは彼の死を感じてしまったけど、埼玉は生々しいまでの生を感じました。だから『Heart og Gold』がめちゃくちゃ力強くて、弱さを知って本物になった人の歌だった。

件のMC、1日目は「いつか引退するとき、愛されてたなって思って去りたい」と言っていて、やっぱり終わりを意識しているのだろうけど、

「世界平和とは言わない。でもこれを観てくれている人に幸せだと感じてほしい。人生に三代目や僕の曲があると嬉しい」

と言っていて、さらに「ネガティブな意味ではなくて」という言葉を付け足していて、彼を好きな人達の幸福を願っている人の言葉だと泣きそうになったしホッとしました。本当に彼は人が好きで、この場に立っていることが嬉しくて、それが最後まで続いてほしいのだということを感じさせてくれた、幸福なステージでした。

2日目は「(自分がアーティストとして去るとき)笑ってるんじゃないかなって思う」って言っていたのが心から嬉しかった。「笑っていればいいと思う」という願望ではなく、言い切ってくれた彼が頼もしかった。

あと『END of LINE』は「僕の思いを描いた」といい、『Heart of Gold』は「僕からのメッセージ」だと。埼玉2日観て、これほど力強いエールはないなと。

「世界中の人を幸せにできるとは思いません。でも今日ここに来てくれた人、ライブビューイングで観てくれた人、ツアーに来てくれた人、三代目や僕の歌に触れてくれた人たちのことは、最低限幸せにしたいと思う」

……泣く。『END of LINE』、横アリで聞いた時は悲しい曲だと思ったんです。「悲しみが溢れたら微笑んで いくつもの終わりを越えた」って。でも三代目さんの曲『HAPPY』で「君が泣いても僕が笑う だから未来永劫ハッピーなラブ」という歌詞があって(最初はなんてサイコパスな曲なんだろうと思ったのですが)、例え私が絶望して悲しみに暮れても、実際に彼らが寄り添って慰めてくれることはありません。

でも、だからこそ彼らが笑顔で歌を届けてくれることで私の支えになることは大いにあって、登坂さんが「孤独に襲われたら頷いて 一緒に月の光を辿ろう」(『END of LINE』)と歌ってくれることは何より私の支えになると感じてしまいました。

(作詞が『END of LINE』は登坂さん、『HAPPY』は三代目のもうひとりのボーカル今市さんが噛んでいて、なんて美しい世界……)

本当に登坂さんのFULL MOON、よかった。愛で満たされた。なお埼玉2日は片手で投げキスして去っていったし、登坂さんの口から「愛されている」という言葉も聞けたし、最高に良かったです。そしてライブビューイングもあってかサプライズでELLYさん、BENIさん、SWAYさん・AK69さん(1日目)、HONEST BOYZ・EXILE TAKAHIEOさん(2日目)がいらして、なんというか彼は隣に人がいるとより輝きを増す人だと感じました。もちろん彼自身がキラッキラに輝いてはいるのだけど、そういうところ含めて彼は人のことが好きで、そんな彼のことが更に好きになってしまう2日間でした。彼が月に帰るとかどうでもよくて、このライブを観ることができて本当によかった。

サブカルで自己防衛してたOL(25)が「三代目JSBが好き」と言えるようになった結果、中学生の自分を救えた話

※2018年1月7日にnoteで公開した内容です。


三代目J Soul Brothersが好きです」――この一言をいうのに11年かかりました。

え、「結成は2010年11月10日でしょ」って? もちろん分かっているのですが、三代目ってメインカルチャーですよね。私はこの「メインカルチャー」にずっと拒否感と嫌悪感と、そして「好きになってはいけない」という感情を抱いていました。

私は関西の田舎育ちで、中学校のスクールカースト上位はヤンキーとギャルでした。彼ら彼女らが好きなもののひとつは“流行りモノ”。携帯電話は持っていたけど、まだ一般人の彼らはメールと電話と、できたばかりのモバゲーくらい。情報源はテレビか雑誌です。

そしてふたつめは“いじめ”。少しでも人と違う行動をしている人を指さして「何やってんの、ウッザ」「本当死ねばいいのに」などと言っていました。今なら反射的な、「今日寒い」「体育ダルイ」くらいの重さしかない言葉だったと思えますが、当時の私は真剣に受け止めていました。

お分かりの通り、私はオタクグループに所属していました。テニプリの不二先輩が実在しないと理解したときは1週間くらい無気力になったほどのオタクです。当然、誹謗中傷のターゲットです。

彼女らと目が合えばクスクス笑われ、体育でいい成績を出せば「目立ちたがりキッモ」と言われ。でも彼女らに「勉強も運動も出来ないのになんでそんな偉そうなの?」とか言えば、自殺したも同然です。ヤンキーとギャルの、上級生とのパイプが怖かった。ぶっ殺されると思ってた。

だから、彼女たちが好きなものを「嫌う」ことでしか自分を守れませんでした

ちょうどそのとき、14歳の私は、知り合いのお姉ちゃんからTHE BACK HORNを教えてもらいました。BUMP OF CHICKENは知っていたけど、ストレイテナーBEAT CRUSADERSART-SCHOOLSyrup16g……いわゆるロキノン系の音楽のレコメンドを受けて、沼に沈むようにハマりました。

オタクの怖いところは、一度好きになるとドップリ愛しこんでしまうこと。ロッキングオンジャパンや音楽と人を買って端から聴くに飽き足らず、BOOK-OFFで昔の音楽雑誌を買い占めて、知らないバンドで気になったものは全部聴いていく(スーパーカーとかスパルタローカルズとか)。

さらに2ちゃんや個人サイトを巡回し、趣味が素敵な人がオススメしているバンドは全部聴いていく(クラッシュインアントワープワタナベフラワー戸川純INU、ザ・スターリンラムシュタインとか本当に無節操に、でも偏って聴いていました)。

トップチャートに来るようなものは一切遮断して、地元の同級生が知らない音楽ばかり聴いていました。それはいつしか「こんな素敵な音楽を知らないの?」という優越感に変わります。

「世の中、『みんな大好き!なかよし!らぶらぶ!』みたいな薄っぺらい歌が流行る中、私だけが時代に左右されず高尚な音楽を聴いている。曲を作る彼らが、真剣に生き方と向き合った本当の音楽を知っている」

今思えば、「邦楽ロックしか聴かないくせに何恥ずかしいこと言ってんだ!」と死にたくなりますが、サブカル街道を走らなきゃ、自尊心が保てなかったんです。おまえらとは違う、私はおまえらみたく浅はかな人間じゃない。彼女たちが知らない音楽を聴くほど、自信になりました。

大学時代は学校が楽しすぎて、それほど音楽は聴かなくなりました。でも芸術系だったので勧められる音楽はボガンボス、フィッシュマンズ、やっぱりサブカルです。とても快適な4年間でした。いままでの屈辱や惨めな思いが報われた気がしました。

しかし2016年、社会人2年目の夏に、映画『HiGH&LOW THE MOVIE』(以下、ザム)に出会いました。SNS中、「ハイロー、バカにしてたけどやべえ」「まじパねえ」「琥珀サアアアアン」です。でもエグザイルでしょ?(笑)と思いながら映画館に行ったのですが、

「まじパねえ。スゲエ。琥珀サアアアアン!!!!」

もうハイロー説明するのに語彙が消えた。IQが3になった。それほど最高な映画でした。中学でよしもとばなな江國香織から、谷崎潤一郎坂口安吾堀口大學の文体にハマった私が。言葉こそすべてと思っていた私が、パねえスゲエしか言えなくなりました。

でも最近まで「ハイロー面白い」と言えませんでした。いや言ってたけど「いや~エグザイル(笑)なんですけど面白いんですよ~」みたいな勧め方をしていました。最低。でもこれは癖です。メインカルチャーの台頭、LDHを好きだなんて今までの自分を裏切る気がして言えませんでした

ザム観て、ドラマシリーズ1期観て、映画2作目のレドレ観て、ザム2観て、いやこれまじパねえわってなって、ザム3観て、パルクール始めて、友人もハイローハマって、ドラマ2期観て、友人たちと一緒に応援上映行って、ハイローカフェ行って、部屋の壁一面ハイローポスターになって……中の人たち、LDH、特に三代目J Soul Brothersに興味の矛先が向かいました。

まずメインカルチャーの何がすごいって、供給量がすごい。ファンが多いからいろんな情報やコンテンツが放出されてる。三代目さんは追おうと思ったら約7年分の足跡が楽しめます。へー登坂さんは元々美容師・アパレルさんだったんだ、ガンちゃんさんは慶應なのか。

ちょっと話がそれますが、私は闇属性のサブカルなのでメンヘラ気質です。でもバンドマンもメンヘラ多いじゃないですか。歌が書けない、歌えない、悩んでる、いやだ、苦しい。彼らの生々しさに共感したし、大好きです。でもそれって不安定なんですよね。

ついにライブ映像を観ました。なにこれ。こんな最高のショー、観たことない。

すごいんですよ、安定感が。パフォーマーは何時間も躍り続けてるのに笑顔だし、ボーカルはCDか!ってくらいキレイに歌う。「今日は〇〇、ミスらないかな?」とかそんな不安感が一切ない。何よりあの舞台セットと演出、そして祝祭感、興行物として最高ではないですか? 

今までLDH系のアーティスト、聴かず嫌いしてました。でも知れば知るほど、彼らのストイックさを思い知ります。ひとつのパフォーマンスに打ち込む姿は職人そのもので、私が愛した音楽に愚直なバンドマンと同じです。

チャラッチャラした「エグザイル“系”」は苦手です。でも“系”のヤツらと、LDHのアーティストは全くの別物です。私をいじめたチャラッチャラした彼女たちが王道の、つまり三代目J Soul Brothersが好きだとしても、三代目と彼女たちはまったく違うものなのだと、やっと気付きました。

自己防衛で「サブカル」と定義して、「サブカル以外を好きな私は私じゃない」と自分を縛っていました。でもどんなきっかけであれ、サブカル的な音楽を好きなことは事実だし、音楽を聴きまくったことで救われました。不安定なときもあるけど、最高な瞬間だってたくさんあります。

だからいままでの自分を否定することなく、本当に、心の底から「三代目J Soul Brothersが好き」といえるようになったことで、やっと中学生の自分を救えたのだと思っています。

だから、って訳じゃないんですけど、しばらく三代目さん三代目さん言うと思うのですが、温かく見守っていただけると嬉しいです。いや本当に三代目さんすげえの……三代目さんの歌、オタクはどハマりする素養あると思うの……。それについてはまた今度書きたいです。

『すべての、白いものたちの』

行った個展に本棚があって、そこに並んでいたのが『すべての、白いものたち』だった。友人も読んでいたとSNSに投稿していたので気になっていた。1週間くらい経ってもまだ頭にあって、買った。友人に会いに行く電車の中で開いた。最初は、なんだか空気だったら冷たい感じの本だな、と読み進めていって3つ目くらいの短編で心臓を掴まれて、下車直前に読み終えた。自分の数少ない韓国の作品のイメージが、すごく構造がはっきりしていてわかりやすく面白いものだったので、読後感が「空間」とか「漂う」とかな感じになって面白かった。手触りがあるというか、話者の体験したことが文字を通して一緒に体感しているような妙な感覚だった。読書「体験」だった。そのまま友人に貸したので、いま手元にはない。めちゃくちゃ惹かれたけどまだ説明ができない、というと友人は「海外文学って話が面白いのか訳者がすごいのかどっちなんだろうって思うよね」と言った。たしかに。返ってきたらまた読みたい。